人見知りには「型」がある

以前人見知りといわれるのは、人と目も合わせられないという決まった形だけでした。

だけど私たち大人は、毎日の生活の中で、それほど明らかには人見知りだと思われない程度で他人に関わってます。

顔を見て、明るくはっきりとした声で挨拶することは難しくても、視線を合わせずにちょこっと頭を下げる程度の会釈くらいは返せますよね。

周りから見てわかるほど、人を避けている状態が著しいのが幼児期の人見知りです。

では、どういうものを大人の人見知りというのでしょう?

大人の人見知りは、大きく分類すれば3つの型によってできています。

『ピエロ型』

「『面白い人だね』 つてよく言われるんですけど…」飲み会では盛り上げ役のAさん。いつも二コニコ愛想が良くて、男性とのやり取りも軽妙で楽しげ。だけど実はかなり無理をしているんです。

「私だっておとなしく笑っているだけでかわいいと思ってもらえたら楽ですよ。でも自分のギャラくらいわかってますから…」

まさか彼女が部屋に帰って「疲れたあ」なんてため息をついていることを知っている人は誰もいません。

最も人見知りと気づかれないタイプです。

むしろ周りの人からは社交的な人、コミュニケーション能力が高い人と誤解されている場合が多いんです。そのくらい自然に人と関わっているように見えます。

そのぶん場の状況に合わせ、サービス過剰気味になり、人一倍たくさん話すこともできます。表情も豊かで、周りを楽しませることも上手です。
その結果「面白い人」というイメージを与えてしまいます。期待されていることもわかるので、より一層自分のギャラを強めていくような行動をとりがちです。

自分の役割を考えて、自ら道化を演じることもあるのですが、それを心から楽しむことなんてできません。

本来の自分とのギャップにむなしさを覚え、内心では大きなストレスを抱えてしまい、長時間人といるととても疲れ、一人の時間は反省と後悔を繰り返します。

『開き直り型』

「『退屈? 元気ないね? つまらない?』 つてよく言われるけど」

周りに気遣われるたびに、「私がここにいたらいけないの?」と思ったりします。「ただ人見知りなだけなのに…」。周りからの特別扱いに、居心地の悪さを感じているのです。

かといって、一人でいることを望んでいるわけでもありません。

「人見知りだからいいんですけど」と言いながら、「気づいたら一人ぼっち…」と本音を漏らします。

さらに、「それだけならまだいいんですが、性格が悪いとか、わがままみたいに思われるのはいやですね」と人知れず悩みます。

人見知りだと思われたくはないけれど、「私は人見知りなんだから…」と内心で開き直ったことにして悩みから目をそらそうとするタイプです。

つんけんして見えることが多いので、周りに気を遣わせてしまいます。周りの人を見る余裕はなく、常に自分のことで精一杯になりがち。

そのぶん周りにどう思われているかなどはあまり気にならず、自分の感情を優先して行動しがちです。たとえば、「こちらにどうぞ」と言われても、自分が気に入らなければ「けっこうです」ときっぱり断ります。

その場での自分のストレスは『ピエロ型』などに比べて少ないですが、関わる相手やその周りの人たちに大きなストレスを与えます。その結果、知らない間に孤立してしまうことも多くなっていきます。

自分から積極的に仲良くしようという気持ちにはならないし、誰とでもいいから仲良くなりたいわけではなく、特別な人と仲良くなれたらいいとひそかに思っています。

『MIX型』

「ここで私から話しかけたほうがいいのよね…でも何て言おう? あ、別の人が先に話しかけちゃった…また私、うまくできなかった…」

空気を読むことはある程度できるので、今何をしたらいいのかある程度の推測ができます。

推測ができても自分で行動することができないので、より一層凹みます。

「正解がわかっているのに答えが書けない」というような感じです。知らなくてできないときより知っていてできないほうが後悔しますよね。

人見知りを悪いことだと思って、苦しんでいるタイプです。

表情がおどおどしていたり、不安そうにしていたりすることが多いので、周りの人から気にかけてもらえることもあります。

「面倒をかけてしまう自分はここに存在しないほうがいいのではないか」など考えすぎる傾向にあります。